- 「バイクのオイル交換って、どのくらいの頻度でやればいいの?」
- 「バイクのオイルって交換しないとまずいのかな?」
初めてバイクを購入した人は、オイル交換の時期で悩みがちです。バイクはオイル交換の頻度を間違うと燃費の悪化やエンジントラブルなど、思わぬリスクにつながる可能性があります。普段からバイクのメンテナンス時期を意識していない人は、気づかないうちに交換時期を過ぎているかもしれません。「バイクの調子が少しおかしい」と感じ、気が付く人もいるようです。
実はエンジンオイルの交換時期は一律ではありません。走行距離や時間、使用状況によっても変わります。注意が必要です。そこで今回は、バイクオイルの役割から頻度の目安、走り方に応じた注意点までを、初心者にもわかりやすく解説します。参考にしてください。
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バイクオイルの役割とは?
エンジンオイルは、バイクの心臓部であるエンジンの「潤滑油」として欠かせない存在です。潤滑油とは、エンジン内部の金属部品が動く際の摩擦を減らすために使われる油のことを指します。その主な役割は次の5つです。
- 潤滑作用:金属同士の摩擦を軽減し、エンジンの焼き付きを防ぐ
- 冷却作用:摩擦によって発生する熱を吸収し、放熱する
- 洗浄作用:エンジン内部の汚れやススを包み込んで洗い流す
- 防錆作用:湿気や酸化によるサビからエンジン内部を保護する
- 密封作用:ピストンとシリンダーの隙間を埋めて圧縮を保持する
これらの機能は、オイルが新しく適正な状態であるほど効果を発揮します。逆に、劣化したままのオイルを使い続けると、これらの機能が失われ、エンジンに深刻なダメージを与える原因になりかねません。
バイクを長きにわたって大切に使用したいのならば、バイクオイルは適切な時期に交換をするべきです。オイル交換は、安全運転の観点からも重要だといえます。
バイクオイル交換の一般的な目安とは?
それではバイクオイルの交換はいつ頃すればよいのでしょうか。基本的な目安は「距離」と「期間」です。
距離ベースの目安
一般的な目安としては、3,000km〜5,000kmごとの交換が推奨されています。ただし、車種によっても異なり、小排気量のスクーターや原付バイクでは2,000km〜3,000km程度での交換が望ましい場合もあります。
また、新車の場合は慣らし運転をしながら1,000kmの走行距離でオイル交換するのがおすすめです。販売店でどのくらいの期間オイルが入ったまま保管されていたかが分かりません。また新車の場合は、慣らし運転によりオイル内へ金属粉がでることもあります。「最近のバイクは加工技術が上がっているから大丈夫」といった意見もありますが、大切なバイクを長きにわたり愛用するためには、慣らし運転と1,000 km程度の走行後によるメンテナンスやオイル交換がおすすめです。
期間ベースの目安
走行距離にかかわらず、半年~1年程度に1度程度の交換が推奨されます。これは、乗らない期間が長くてもオイルが時間とともに酸化・劣化するためです。
また新車の場合は1ヶ月点検時に行うことが必要とも言われています。先ほどと同様に、いつからオイルが入ったまま販売されていたかがわかりません。オイル交換が遅れると、バイクの性能低下やエンジントラブルのリスクが高まります。ただしオイルの交換時期は一律ではありません。どちらの目安も、取扱説明書に記載されている「メーカー推奨の交換サイクル」を参考にすると安心です。
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使用状況で変わる交換頻度
オイル交換のタイミングは、走行距離や期間だけでなく「バイクの使い方」によっても変わってきます。使用状況別も確認をしておきましょう。
日常使いがメインの場合
日常使いがメインの場合は、通常よりも短めのサイクルでの交換がおすすめです。距離としては2,000km〜3,000km程度を目安にオイルを交換しましょう。
日常から使用しているバイクは、信号や渋滞によるストップ&ゴーが多くなります。エンジンが高温になりやすい環境です。また、短距離でエンジンが十分に温まりきらず、オイルが汚れやすくなる傾向がみられます。
ロングツーリングが多い場合
長距離ツーリングが多い場合は、3,000kmを目安に、早めの交換を検討しましょう。高速道路や山道などでエンジンを長時間動かすスタイルです。エンジンは適温を維持しやすく、オイルの劣化も比較的ゆるやかですが、距離が伸びやすいため定期的なチェックが必要となります。
スポーツ走行など高回転運転が多い場合
スポーツ走行など高回転運転が多い場合は、1,000㎞~2,000㎞を目安にかなり短めの交換が望ましいです。サーキット走行やスポーツタイプのライディングでは、エンジンに強い負荷がかかります。オイルを交換するときはフィルターも同時に交換することを検討しましょう。
長期間乗らない場合
バイクに乗らない時期が長いと、オイルが内部で酸化し性能が落ちます。冬の時期に雪が長く続くと、バイクの使用は危険です。長期間にわたって乗らなくなることも多々あります。
長期間乗らなかった場合は、春先や再始動前にオイルを新しく交換しておくと安心です。酸化したオイルでの運転は、性能の低下や故障の原因へとつながります。使用前のオイル交換が重要です。
オイルフィルター交換も忘れずに行う
オイル交換の際に忘れがちなのがオイルフィルターの交換です。初心者の方は、オイルフィルターの存在を知らないこともあるかもしれません。フィルターは、エンジン内に発生した金属粉やスラッジ(汚れ)を取り除く重要なパーツです。
オイルフィルターを定期的に交換しないと、詰まりや性能低下を招きます。エンジン内部の汚れが蓄積していき、エンジンの性能が低下するかもしれません。故障の原因にもつながります。
一般的には、オイル交換2回に1回がフィルター交換の目安です。ただし、オイルが極端に汚れていた場合や、高負荷走行が多い場合は毎回交換するのが理想的です。
交換しないとどうなる?放置のリスク
オイルの交換頻度を誤ると、主に次のようなリスクが高まります。
ココに注意
- エンジン内部の摩耗や焼き付き
- 燃費悪化や加速性能の低下
- 異音やエンジン不調の原因
- 最悪の場合、エンジンが壊れて高額な修理が必要になる
オイル交換の相場は1,500円~6,000円程度です。オイルフィルターの交換を付けても1万円かからない程度で済みます。もしオイル交換をせずバイクのエンジンに支障がでたら、修理費用は数十万円に上るかもしれません。最悪の場合は廃車のリスクもあります。
バイクの不調から事故を起こせば修理費用どころではありません。バイクの不調や事故を想像したら、オイル交換は非常にコストパフォーマンスの高い予防整備といえます。
バイクのオイル交換の頻度まとめ
バイクのオイル交換は、エンジンの寿命を左右する大切なメンテナンスです。「何キロ走ったか」「最後にいつ交換したか」「どんな乗り方をしているか」などを意識することで、交換のベストタイミングがつかめます。
ココがポイント
- 基本の目安は3,000〜5,000kmごと、または半年~1年に1回
- 使用状況や車種に応じて前後させる
- フィルター交換も忘れずに行う(使用状況によって異なるが、オイル交換2回につき1回が目安)
- 不安な場合はバイクショップへ相談する
こまめなオイル管理は、快適で安全なバイクライフへの第一歩です。愛車を大切に乗り続けましょう。