- 「バイクのオイル交換って自分でできるのかな?」
- 「やってみたいけど、失敗しそうで不安…」
初めてのオイル交換で不安を抱いている人は多くいるのではないでしょうか。エンジンオイルは、バイクの心臓ともいえるエンジンにとって欠かせない存在。間違った作業でエンジンにダメージを与えたら大変です。慎重になる気持ちも当然ですよね。
しかし基本的な手順と必要な工具がそろっていれば、実は誰でも簡単に行えます。コストを抑えながら愛着もわく方法です。そこで今回の記事では、バイクのオイル交換を「自分でやってみたい!」という方向けに、準備するものから具体的な手順、注意点までをわかりやすく解説します。初心者の方でも安心して実践できるようにまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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オイル交換は自分でできるのか?
冒頭でもお話をしたとおり、バイクのオイル交換は「基本的な工具」「手順」「スペース」があれば、誰でも自分で行うことができます。専門的な技術がなくても、手順通りに進めれば難易度は高くありません。
作業に必要な時間も慣れれば30分程度で済みます。初めてで調べながら行う場合は、1時間程度を見ておきましょう。必要な工具はホームセンターやバイク用品、ネット通販などで揃えられます。
メリット
- 費用が抑えられる
- バイクの構造が知れる
- 急なトラブル時に対応がしやすくなる
バイクのオイル交換を依頼する際の相場は1,500円~4,000円程度です。自分で行えばオイルの購入代金だけで済みます。また、自分で作業をするようになれば、バイクへの理解が深まり愛着も増してくることでしょう。
バイクを理解することで、急なトラブルでも「あれがおかしいのかな?」と気が付きやすくなります。予防やメンテナンスにもつながるのはメリットです。良い点ばかり説明をしましたが、最初は誰でも不安がつきまといます。まずはオイル交換に必要な道具と事前確認について理解をしていきましょう。
オイル交換に必要な事前確認と道具
バイクのオイル交換を自分でする際は、事前に必要なポイントを確認しておきましょう。ポイントを確認したあと必要な道具を用意します。準備を怠ると思わぬトラブルが発生するかもしれません。
事前に確認しておきたいポイント
オイル交換を始める前に次の内容を確認しておきましょう。
ココがポイント
- オイルの種類と量を確認する
- 作業場所の確認
- 汚れても良い服装を用意
乗っているバイクによって適合するオイルの粘度や種類、必要となる量が異なります。事前に取扱説明書を確認しておきましょう。確認せず買いに行くと、いろいろな種類のオイルを見て戸惑ってしまいます。取扱説明書を紛失した場合は、公式サイトやバイクショップで確認をしてください。
またバイクのオイル交換をする際には、地面が平でダンボールや新聞紙を敷いて作業ができるだけのスペースが必要です。風通しのよい屋外で、周囲の人に迷惑のかからない作業場所を探しておきましょう。
作業中は服が汚れます。袖や裾にオイルが触れて汚れても良い服を探しておいてください。
バイクのオイル交換に必要な道具一覧
バイクのオイル交換に必要な道具は次のとおりです。
道具名 | 用途 |
---|---|
エンジンオイル | バイクに適したものを使用(粘度・グレードに注意) |
廃油処理箱(ポイパックなど) | 使用済みオイルの処理用 |
メガネレンチ/ソケットレンチ | ドレンボルトの取り外しに使用 |
オイルジョッキ/オイルじょうご | オイル注入時に使用するとこぼれにくい |
ゴム手袋/ウエス(布)/新聞紙/ゴム手袋(グローブ) | 手や床を汚さないための備品 |
オイルフィルター/パッキン(交換する場合) | 定期交換(2回に1回程度)が推奨されている |
ドレンボルトのワッシャー | 再利用しても問題はないが、舐めることもあるので定期的に交換が推奨されている |
トレイ | 必ずではないが、外したボルトを置いておくのに便利 |
パーツクリーナー | 必ずではないが、エンジンや周囲が汚れたときのため |
センタースタンド/メンテナンススタンド(車種による) | バイクを安定させる |
用意をしなくても大丈夫な道具もあります。オイルフィルターとパッキンは定期的な交換です。かならずしも必要になるわけではありません。またオイルフィルターを購入した際にパッキンが付属している場合もあるので注意をしましょう。
確認が終わり道具の用意ができたら交換を開始します。
バイクオイル交換の手順
バイクのオイル交換は5つのステップで完了します。「自分でできる?」と初めての交換で不安な人は焦らずひとつひとつのステップを丁寧にこなしていきましょう。
STEP1:エンジンを温める
最初にエンジンを始動し、3分~5分程度アイドリングをさせましょう。オイルが温まることで粘度が下がり、スムーズに抜けやすくなります。温めすぎると火傷の危険があるため注意が必要です。
STEP2:オイルを抜く
次に、オイルを抜きます。エンジンを停めたらセンタースタンドなどを使用してバイクを安定した状態にしてください。安定を確認したら次の手順でオイルを抜きます。
- 廃油処理箱をドレンボルト(エンジン下部の排油口)の真下に設置
- メガネレンチやソケットレンチでドレンボルトを緩めて外す(落とさないよう注意)。
- オイルが流れ出るので、完全に抜けるまでしばらく放置
このタイミングでオイルフィラーキャップ(注入口のふた)も外しておくと、よりスムーズに排出されます。
STEP3:オイルフィルターの交換(必要な場合)
オイルフィルターの交換は毎回ではありません。必要に応じて行いましょう。専用のレンチを使用してフィルターを取り外し新品のフィルターに交換をします。新しいフィルターのパッキン部分に少量のオイルを塗ってから取り付けると、密着性が良くなるので試してみてください。締め付けは「手でしっかり締める+1/4回転」程度が目安です。
STEP4:新しいオイルを注入する
次に新しいオイルを注入します。
ココがポイント
- ドレンボルトをしっかり締めたことを確認
- オイルじょうごやオイルジョッキを使って、オイル注入口から新しいオイルをゆっくりと注入
- 事前に確認した規定量に達したらオイルキャップを閉める
- 一度エンジンを始動し10〜20秒ほどアイドリング
- 停止後、数分待ってからオイルレベルゲージや窓で油量を再確認し必要に応じて微調整
これで新しいオイルに交換されました。
STEP5:漏れチェックと試運転
オイル交換が完了したら最後にチェックをします。
ココがポイント
- オイルが漏れていないか、ドレンボルトやフィルター周辺を確認
- バイクを走らせる前に、軽くエンジンをかけて異音や異常がないかチェック
- 問題がなければ、短距離の試運転をし、再度オイル量を確認
チェックと試運転が終了したらすべてのSTEPが終了です。初心者の方でも焦らず行えば簡単にできる内容です。
自分でやる場合の注意点とよくある失敗例
バイクのオイル交換は「やってみると意外と簡単」と思う人が多くいますが、油断がトラブルにつながることもあります。注意点やよくある失敗例も事前に確認をしておきましょう。
ココに注意
- ドレンボルトの締めすぎ、締め不足
- オイルの入れすぎ、入れなさすぎ
- 間違った廃油の処理
ドレンボルトを締めすぎるとネジ山がつぶれ自分では開けられなくなることもあります。また締めが甘いとオイル漏れにつながるかもしれません。不安な人はトルクレンチを用意しておきましょう。
エンジンオイルが多すぎると内部圧力が上がり、シール破損の原因につながります。逆に少なすぎると潤滑不良を起こすかもしれません。オイルゲージやレベルウィンドウで適量をしっかり確認してください。古いオイルをそのまま放置したり、下水に流すのは絶対NGです。必ず廃油処理箱(ポイパックなど)で吸収し、自治体のゴミルールに従って処分してください。
自分でやるバイクのオイル交換まとめ
バイクのオイル交換は、「難しそう」と感じる方も多いですが、基本的な手順と道具さえあれば自分でも十分に行えるメンテナンス作業です。自分で交換することで、整備にかかるコストを抑えられるだけでなく、バイクへの理解が深まり、愛着も一層強くなります。
まずは一度、自分のバイクのオイル交換を体験してみてはいかがでしょうか?丁寧に作業をすれば、きっとあなたにもできるはずです。ぜひこの記事を参考に、安全・確実なメンテナンスに挑戦してみてください。