- 「バイクオイルってどうして必要なの?」
- 「バイクオイルについて知っておきたい」
バイクに詳しくなく、購入したばかりの人の中には「オイルって何?」と不思議に思うこともあるでしょう。「ガソリンだけでいいでしょ」と思っている人も少なくありません。しかしバイクにはオイルが必要です。
ただ初心者の中には「安いからこのオイルでいいや」と簡単に選ぶ人もいます。もしかしたらバイクの寿命を縮めているかもしれません。オイルの役割や選び方を知っておくべきです。
そこで今回は「バイクオイルの選び方」について解説をします。オイルが必要な理由と併せて参考にしてください。
バイクオイルって何?
バイクオイルを人で例えると血液にあたるとよくいわれます。人にとって血液は重要です。血液が酸化をしたら身体に異常をきたしたり、最悪は命を落としかねません。バイクオイルはそれだけ重要な役割を担っています。まずはバイクオイルがどうして必要かを確認しておきましょう。
バイクオイルはどうして必要?
バイクオイルはバイクに次のような影響を与えてくれます。
ココがポイント
- エンジンがスムーズに動く
- エンジンを冷やしてくれる
- エンジン内のゴミを集めてくれる
- エンジンを守ってくれる
バイクオイルは人間にとっての血液のように、エンジンを健全に保つために重要な役割を果たしています。
エンジンオイルを交換しないとどうなるの?
エンジンオイルを交換せずに乗り続けるとエンジンの動きが悪くなります。もし交換をせずに運転を続けると次のような症状が現れることでしょう。
ココに注意
- エンジン音がうるさい
- オーバーヒートを起こす
- エンジンが止まる
- 燃費が悪くなる
エンジンオイルには「潤滑作用」「洗浄作用」「密封作用」「冷却作用」「防錆作用」などがあります。オイルの劣化により作用の力が落ちるとエンジンに上記のような表情が現れます。
エンジンの音がうるさくなる原因は、潤滑作用の低下です。潤滑力が落ちると金属同士がこすれ摩耗します。振動が増えエンジン音も大きくなるのです。オーバーヒートは冷却作用の衰えです。エンジン内部の温度が異常なほど上昇し、最悪はエンジンが壊れます。
燃費が悪くなることで、結果的にガソリンの消費量が増え、燃料コストが上がる可能性があります。修理代は数万円~数十万円になるかもしれません。
バイクオイルの種類
バイクを長く乗り続けるためにはエンジンオイルの交換が絶対に必要です。ただエンジンオイルにも種類があります。初心者の人は、エンジンオイルの種類も知っておくべきです。
種類
- 鉱物油
- 部分合成油
- 全合成油
鉱物油は、原油を精製して作られたエンジンオイルで、一番ベーシックなタイプです。価格が安く、身近に手に入るので、気軽に使えるのがメリット。ただし熱や汚れへの耐久性はやや低めなので、こまめなオイル交換が必要です。
部分合成油は、鉱物油に合成成分を加えて、性能をちょっとグレードアップさせたオイルです。価格も性能も中間くらいで、街乗りからツーリングまで幅広く対応できます。初心者が選ぶにはちょうどいいバランス型といえます。
全合成油は、化学的に合成された高性能なオイル。不純物が少なく、熱にも汚れにも強いので、エンジンをしっかり守ってくれます。お値段は少し高めですが、長く乗る人やスポーツ走行をする人にはおすすめです。
バイクオイルの交換方法
自分で行うか、バイクショップやガソリンスタンドなどの専門店に依頼しましょう。
初心者向けバイクオイルの選び方
初心者向けバイクオイルの選び方は次のとおりです。
- バイクのタイプでオイルを選ぶ
- オイルの粘度で選ぶ
バイクのタイプでオイルを選ぶ
バイクには、複数のタイプがあります。先ほど紹介をしたとおりバイクオイルも3種類あることから、タイプによって選びましょう。
さらに詳しく
- 原付:鉱物油か部分合成油
- スクーター:スクーター専用表記を確認
- 中型:部分合成油か全合成油
- 大型:部分合成油か全合成油
- オフロード:全合成油
初心者の人だと「よくわからない」と思われるかもしれません。よくわからないと思った人はバイクを購入したときについていた「取扱説明書」を確認しましょう。取扱説明書に記載されている推奨オイルを購入すると安心です。
オイルの粘度で選ぶ
バイクオイルには硬さや柔らかさを表す「10W-40」や「5W-30」などの表記がされています。これはバイクオイルの粘度です。前に記載されている数字が「低温粘度」を表し、後半の数字が「高温粘度」を表しています。
低温粘度を簡単に説明すると、どのくらいの外気温の時に使用できるかの数字です。数字のあとにあるWはWinterを表しています。数字が小さいほど低温でもエンジンが守れます。
数字が高いほど、エンジンが高温時でも油膜がしっかり保たれ、金属同士の接触を防ぐ効果が高くなります。オイルの粘度が損なわれると金属がぶつかりエンジンに負担がかかります。数字が大きいほど熱に強いエンジンオイルです。
さらに詳しく
- 冬や寒い地域で乗る場合:5W-30
- オールシーズン:10W-40
- 夏など暑い地域で乗る場合:15W-50
必ずバイクの取扱説明書に記載された推奨粘度を確認しましょう。ここに挙げたのはあくまで一般的な一例です。
基本を守ってオイルを選び、実際に使ってみて評価した後は、自分の乗り方の癖やマシンの特性を把握し、別の粘度のオイルも試してみましょう。その違いを感じ取れるようになれば、あなたは初心者から一歩進んで中級者への仲間入りです。
初心者向けバイクオイル交換時の注意点
ココに注意
- エンジンを少し温め手袋をする
- 作業は平らな場所で行う
- 廃油の処理ができない場合は自分でしない
エンジンを少し温め手袋をする
エンジンオイルを交換するときは少しエンジンを温めてからにしましょう。冷えているとオイルが抜けにくいです。ただ熱くなりすぎると火傷をします。軽く走行(5分程度)をした程度で交換をするのがベストです。
また火傷防止のためにも必ず手袋をしましょう。ドレンボルトを外すときには絶対必要です。オイルが急に出てくることもあります。注意をしてください。
作業は平らな場所で行う
作業は必ず平らな場所で行いましょう。傾いた状態ではバイクオイルの量が正しく確認できません。適量を入れるためにも必ず平らな場所で行うよう注意してください。
廃油の処理ができない場合は自分でしない
廃油は自治体のルールに従って適切に処理しましょう。ホームセンターや通販で購入できる『廃油処理パック』を活用するのが便利です。
初心者向けバイクオイルの選び方まとめ
バイクオイルはバイクにとって重要な役割を担っています。定期的に交換をすることでエンジンを守り、燃費をよくしてくれることから、大きな出費を抑えられるのです。もしエンジンオイル代がもったいないからと交換を先延ばしにすれば後悔をします。
またただ交換をすればよいといったわけでもありません。交換をする際は取扱説明書を確認してバイクにあったエンジンオイルを選ぶようにしましょう。バイクを長く乗り続けるためには必要です。